
MTG初心者
「戦闘フェイズって複雑でよく分からない。どうなっているの?」
こんな疑問を解決します!
こんにちは! MTGプレイヤーのナツメ(@natsume_717b)です。
今回はフェイズの中でも最も難解であろう戦闘フェイズについて。
戦闘が大きく勝敗を分けることに直結している以上、複雑になるのは仕方のないことです。
ですが、初心者さんのためになるべく分かりやすく説明したので、ぜひ参考にしてくれると嬉しいです。
というわけで、さっそく見ていきましょう!
戦闘フェイズには5つのステップがある

戦闘フェイズはその名の通り戦闘に関するフェイズです。
そして、その戦闘を滞りなく行うために5つのステップに分けられています。
その5つのステップは順に
- 戦闘開始ステップ
- 攻撃クリーチャー指定ステップ
- ブロッククリーチャー指定ステップ
- 戦闘ダメージステップ
- 戦闘終了ステップ
となっています。
ただし、今回はこれからMTGを楽しもうという方のために説明しているので、難しい説明は割愛させていただきます。
戦闘ダメージステップを増やすキーワード能力である二段攻撃や先制攻撃なども覚えて欲しいのですが、それを話し出すと話の収集がつかなくなると思うので💦
二段攻撃や先制攻撃については、「戦闘について理解できたぞ!」と自信が付いた方が過去の記事を読んでください。
二段攻撃と先制攻撃の違いって何?【MTG初心者向け】にて説明しています。
というわけで、まずは5つのステップの基本的なことを説明していくので、よろしくお願いします!
戦闘開始ステップ
まず、戦闘フェイズに入ると戦闘開始ステップというステップになります。
この戦闘開始ステップは「戦闘を開始するぞ!」と示しているタイミングですね。
なので、出来ることとしては戦闘そのものではありません。
戦闘開始ステップにやることの1つ目として、防御プレイヤーの選択があります。
アクティブ・プレイヤー(つまりはターンプレイヤー、攻撃する側のプレイヤー)が対戦相手の1人を選択します。
その選んだプレイヤーが防御プレイヤーとなるわけですが、これは多人数戦での対戦でのみ行います。
なので、1対1の場合はスルーして大丈夫です。
その次に優先権をアクティブ・プレイヤーが得ます。
優先権については今まで説明している通りになります。
攻撃クリーチャー指定ステップ
さて、攻撃する相手が決まったところで次は攻撃クリーチャー指定ステップです。
つまり、攻撃するクリーチャーはどれなのかを宣言するタイミングになります。
とはいえ、ただ○○で攻撃しますと言えばいいわけではありません。
かいつまんで説明しますが、いくつかの段階を踏む必要があります。
今回は自分の戦場に「灰毛の先導」、対戦相手の戦場に「激情の猛竜」と「怒り狂うゴブリン」がいると仮定してお話を進めていきます。



1、攻撃するクリーチャーを選ぶ
1番最初は上述の通り、どのクリーチャーで攻撃するのかを宣言します。
この処理はターン起因処理なので、スタックに乗りません。
この時選べるクリーチャーは、アンタップ状態であることに加えて、そのターンの開始時からアクティブ・プレイヤーがコントロールしていることの2点が挙げられます。
なので、「灰毛の先導」がターンの開始時から自分の戦場にいて、アンタップ状態であれば攻撃クリーチャーとしての条件を満たしていることになります。
アクティブプレイヤーがターン開始時からコントロールしている点は、速攻という能力を持っていれば無視することができます。
(速攻は戦場に出たターンでも攻撃やタップすることができる能力)
なので、対戦相手の戦場にいる「怒り狂うゴブリン」は戦場に出たターンでも攻撃できるということです。
2、攻撃する対象を選ぶ
攻撃するクリーチャーを選んだあとは、それらのクリーチャーがどれを対象に攻撃するのかを選びます。
この時、対戦相手のクリーチャーを選ぶことはできません。
攻撃対象として選べるのは、プレイヤーかプレインズウォーカーの2択になります。
もちろんプレインズウォーカーは相手が戦場に出していなければ選びようがありませんが、戦場に出ていた場合は攻撃対象にできます。
なので、プレイヤーを攻撃するのかプレインズウォーカーを攻撃するのかを決めましょう!
3、選んだクリーチャーが適正かどうか確認する
攻撃するクリーチャーがどれを対象として攻撃するかを選んだあとは、そのクリーチャーが適正かどうかをみます。
能力等で「攻撃できない」となっていた場合は、適正ではないということで攻撃できません。
また、逆に「可能なら攻撃する」と書かれている場合は攻撃しなくてはなりません。
4、選んだクリーチャーをタップする
このタイミングで攻撃をするために選んだクリーチャーをタップします。
今回の場合は「灰毛の先導」だけが攻撃するので、「灰毛の先導」をタップすることになります。
5、攻撃するためにコストが必要な場合の処理が挟まる
攻撃するためにコストの支払いが必要な場合は、このタイミングで支払います。
6、選んだクリーチャーが攻撃クリーチャーとして扱われる
この段階まで来てようやく選択したクリーチャーが攻撃クリーチャーとして扱われます。
攻撃クリーチャーとして扱われるのは、戦闘から取り除かれるか戦闘フェイズが終わるまでになります。
7、攻撃クリーチャーに指定されたことによる誘発能力
攻撃することで誘発する能力などがスタックに乗ります。
そして、それらがスタックに乗った後にアクティブ・プレイヤーから優先権を得ます。
例外:攻撃クリーチャーがいなかった場合
攻撃クリーチャーがいなかった場合は、ブロック・クリーチャー指定ステップと戦闘ダメージ・ステップはスキップします。
ブロック・クリーチャー指定ステップ
ブロック・クリーチャー指定ステップは、基本的に防御する側のプレイヤーが色々とするステップになります。
1、ブロックするクリーチャーを選ぶ
防御プレイヤーはアンタップ状態のクリーチャーの中からブロックするクリーチャーを選びます。
攻撃クリーチャーと違ってタップすることはないので、戦場に出たターン等を気にする必要はありません。
今回は説明のために「激情の猛竜」と「怒り狂うゴブリン」で「灰毛の先導」をブロックするとします。
ブロックするクリーチャーは1体の攻撃クリーチャーに対して複数選ぶことができます。
2、そのブロックが適正かどうかの確認をする
攻撃する際に攻撃できるのか、攻撃しなければならないのかといった確認をしたように、そのクリーチャーはブロックできるのか。ブロックしなければならないのかといったことを確認します。
3、ブロックするためにコストが必要な場合の処理が挟まる
ブロックするに際して、コストの支払いが必要な場合はこのタイミングで支払います。
4、選んだクリーチャーがブロック・クリーチャーとなる
ブロックするために選んだクリーチャーがこの時点でも防御プレイヤーのコントール下にあるならば、ブロック・クリーチャーとなります。
ブロッククリーチャーとして扱うのは攻撃クリーチャーと同様に、戦闘に取り除かれるか戦闘フェイズの終了がするまでです。
そして、ブロックされた攻撃クリーチャーは「ブロックされているクリーチャー」として扱うようになります。
逆にブロックされていない攻撃クリーチャーは「ブロックされていないクリーチャー」となります。
攻撃クリーチャーをブロックしているクリーチャーが存在しなくなっても、その攻撃クリーチャーはブロックされていることになります。
5、複数のクリーチャーにブロックされた場合
複数のクリーチャーからブロックされた場合、攻撃側のプレイヤーはダメージの割り振り順を決める必要があります。
今回の例で言えば、「灰毛の先導」が「激情の猛竜」と「怒り狂うゴブリン」の2体からブロックされたため、ダメージの割り振り順を決めないといけないということですね。
この順番を決める意味ですが、どのクリーチャーを先に倒すかを決められることにあります。
実際にダメージを与えあうのは、次に説明する戦闘ダメージステップになります。
例えば「激情の猛竜」を先にして「怒り狂うゴブリン」を後に攻撃することにしたとします。
5/5である「灰毛の先導」はまず4/2のステータスを持つ「激情の猛竜」と戦闘をします。
MTGの戦闘は攻撃クリーチャーとブロッククリーチャーが互いにパワー分の数値をタフネスに与えて計算します。
つまり、「灰毛の先導」は「激情の猛竜」から4点のダメージを受け、「激情の猛竜」は「灰毛の先導」から5点のダメージを受けます。
この時点で「灰毛の先導」は5/1となり、「激情の猛竜」は4/-3となります。
他にブロックしているクリーチャーがいなければ、これで戦闘が終了します。
しかし、今回はまだ「怒り狂うゴブリン」がブロックしています。
なので、5/1の状態のまま「灰毛の先導」は「怒り狂うゴブリン」と戦闘をします。
ただし、先ほどの戦闘とは異なる点があります。
それは、「灰毛の先導」が与えるダメージです。
既に「灰毛の先導」は「激情の猛竜」との戦闘で、2点のダメージを「激情の猛竜」に与えています。
なので「灰毛の先導」が「怒り狂うゴブリン」に与えるダメージは、「灰毛の先導」が持つパワーから2点引かれた3点になります。
(「激情の猛竜」に2点分のパワーを受け止められているイメージ)
つまり「灰毛の先導」と「怒り狂うゴブリン」との戦闘を経ると、「灰毛の先導」は5/0となり、「怒り狂うゴブリン」は1/-2となります。
タフネスが0以下になると、墓地に送られてしまいます。
というわけで、ダメージの割り振り順は倒す順番を決められる重要なシステムになっています。
6、ブロックする、されることで誘発する能力の処理
ブロックされることで誘発する能力やブロックすることで誘発する能力などがスタックに乗ります。
そして、それらが乗り終わるとアクティブ・プレイヤーから優先権を得ます。
戦闘ダメージステップ
攻撃するクリーチャー、ブロックするクリーチャーが決まったところでようやくダメージの計算をしていきます。
それがこの戦闘ダメージステップで行うこととなります。
ブロックされていないクリーチャーは攻撃先(プレイヤーかプレインズウォーカー)にそのパワー分のダメージを与えます。
プレイヤーならばライフが減り、プレインズウォーカーならばそのダメージ分だけ忠誠度が減ります。
そして、ブロックされたクリーチャーの場合は、攻撃クリーチャーとブロッククリーチャーが互いにそのパワー分のダメージをタフネスに与え合います。
この戦闘ダメージを与える処理はスタックに乗らないターン起因処理になります。
また、すべての戦闘ダメージは同時に与えられます。
この戦闘ダメージを与える処理が終わると、アクティブ・プレイヤーから優先権を得ますが、戦闘ダメージを与えたことなどによる誘発能力が先にスタックに乗ります。
戦闘終了ステップ
戦闘終了ステップにはターン起因処理がありません。
なので、戦闘終了ステップに入るとアクティブ・プレイヤーが優先権を得ます。
ただし、「戦闘終了時に」という能力が先に誘発されます。
「戦闘終了時まで」と書かれている能力は戦闘フェイズが終わるまでですので、少しだけ効力が長いです。
整理すると
- 「戦闘終了時に」という誘発能力の処理。(スタックに乗る)
- アクティブプレイヤーが優先権を得る。
- 「戦闘終了時まで」と書かれている能力が終了する。
となっています。
戦闘フェイズが終わると、クリーチャーやプレインズウォーカーは戦闘から取り除かれます。
まとめ
というわけで、長い説明でしたがお疲れさまでした。
今回は基本を押さえるということで、最低限の説明をさせていただきました。
例外などに関しては適宜記事にしていこうと思いますので、よろしくお願いします。
(すでに記事になっているものもあります)
それでは、今回のまとめです!
- 戦闘フェイズは5つに分かれている
→戦闘開始ステップ、攻撃クリーチャー指定ステップ、ブロック・クリーチャー指定ステップ、戦闘ダメージ・ステップ、戦闘終了ステップ - 攻撃クリーチャー指定ステップでは、攻撃するクリーチャーを選ぶ
- ブロック・クリーチャー指定ステップでは、ブロックするクリーチャーを選ぶ
- 戦闘ダメージ・ステップで戦闘ダメージの計算を行う
この記事は以上になります。
→それぞれ解説します!