
MTGプレイヤー
「ジェスカイ変容ってどんなデッキ? どうやって戦うの?」
こんな疑問を解決します!
- ジェスカイ変容とは無限ループを組み込んだデッキ
- 無限ループに頼るだけじゃない
こんにちは! MTGプレイヤーのナツメ(@natsume_717b)です。
今回はジェスカイ変容というデッキについて解説していきます。
個人的にジェスカイカラーが好きなので触ってみたデッキだったのですが、扱っていてとても面白いデッキだったので、紹介もとい解説をしていきます。
それでは、さっそく見ていきましょう!
ジェスカイ変容とは無限ループを組み込んだデッキ

ジェスカイ変容とは、スタンダードという環境でありながら無限ループを組み込んだデッキになります。
なので、キーパーツが揃い、相手からの妨害もなければその時点で勝利したも同然と言えます。
具体的に無限ループに使うカードとしては、「黄金架のドラゴン」や「雷の頂点、ヴァドロック」、「伝承のドラッキス」などの変容を中心としたカードなどです。



無限ループのやり方
それでは、実際に無限ループのやり方を説明します。
必要なカードは以下の通り。
戦場:「黄金架のドラゴン」1体+4マナ生成できる状況
手札:「雷の頂点、ヴァドロック」、「伝承のドラッキス」1枚ずつ
墓地:「プリズマリの命令」、「非実体化」1枚ずつ
1,「黄金架のドラゴン」を対象に、4マナ支払って「雷の頂点、ヴァドロック」を変容させる
変容時に対象を取るので、「黄金架のドラゴン」の能力によって「宝物トークン」が1つ生成されます。
また、「雷の頂点、ヴァドロック」が変容した際に墓地の3マナ以下のソーサリーかインスタントをコスト無しで唱えられるので、「プリズマリの命令」を唱えます。

インスタント
以下から2つを選ぶ。
・クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。プリズマリの命令はそれに2点のダメージを与える。
・プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーはカード2枚を引き、その後カード2枚を捨てる。
・プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは宝物トークン1つを生成する。
・アーティファクト1つを対象とする。それを破壊する。
「プリズマリの命令」は4つの中から2つの能力を選んで使用できるという汎用性の高いカードです。
今回は赤字にした能力を選択します。
ダメージを与える対象は「黄金架のドラゴン」、対象に取られたので再び宝物トークンが生成されます。
また、「プリズマリの命令」によって生成される宝物トークンは自分の戦場に出します。
この時点で宝物トークンは3つになります。
・「黄金架のドラゴン」を対象に「雷の頂点、ヴァドロック」変容時
・プリズマリの命令による対象に選ばれた際に生成されるもの
・「プリズマリの命令」の能力で生成されるもの
当然、プリズマリの命令は2点ダメージを与える能力なので、「黄金架のドラゴン」のタフネスは2になります。
2,「黄金架のドラゴン」(雷の頂点、ヴァドロック)を対象に「伝承のドラッキス」を変容させる
宝物トークンを使用して、「伝承のドラッキス」を変容コストで唱えます。
この時、宝物トークンは「黄金架のドラゴン」の能力によって1つの宝物トークンから2マナ生成できます。
なので、失う宝物トークンは1つで済みます。
変容すると「伝承のドラッキス」はもちろん、「雷の頂点、ヴァドロック」の変容時能力が誘発されます。
(この時点で宝物トークンは1つ使用しましたが、変容時に「黄金架のドラゴン」によって新たに生成されたので±0です。計3つのまま)
まず初めに「伝承のドラッキス」の能力で「非実体化」を手札に加えます。
その後に、「雷の頂点、ヴァドロック」の能力で「プリズマリの命令」を唱えます。
(「プリズマリの命令」では先ほどと同じように、「黄金架のドラゴン」を対象に2点ダメージと自分を対象に宝物トークンを生成する)
変容時の能力は、一番上のクリーチャーの能力として扱われますが、説明の都合上、各カードの名前で説明しています。
詳しくは変容は重ねて使う!基本部分を解説します!にて解説しています。
要するに「雷の頂点、ヴァドロック」の能力を先に誘発させ、その後に「伝承のドラッキス」の能力を誘発させます。
そうすることで、スタックの解決順的に「伝承のドラッキス」の能力から解決できます。
3,「プリズマリの命令」解決前に「非実体化」を唱える
ここからはスタック上の話になります。
今スタックにある能力等は以下のようになっているはずです。
(数字が大きいほど、スタックの上にある)
- 「雷の頂点、ヴァドロック」によって唱えられている「プリズマリの命令」
- 「伝承のドラッキス」による回収能力(対象は「非実体化」)
これらを解決していくと、手札に「非実体化」が加わり、「プリズマリの命令」によって宝物トークンが1つ生成され「黄金架のドラゴン」に2点のダメージが入ります。
しかし、これでは「黄金架のドラゴン」がタフネスが0になってしまうので、無限ループが失敗してしまいます。
なので、「プリズマリの命令」解決前に「非実体化」を「黄金架のドラゴン」を対象に唱える必要があります。
つまり、①の前に「非実体化」を打てばいいだけの事。

インスタント
呪文1つかクリーチャー1体を対象とし、それをオーナーの手札に戻す。
「プリズマリの命令」は能力解決時に対象を取っているわけではないので、「黄金架のドラゴン」の能力によって既に「宝物トークン」が1つ生成されており、なおかつ「非実体化」によって対象に取られたときも生成するので、計2つの「宝物トークン」が戦場に出ます。
(ただし、「非実体化」を唱える際に1つの宝物トークンを使用しているので、実質+1)
この時点で4つの宝物トークンが存在します。
そして、もう1つの注意点が「黄金架のドラゴン」が手札に戻される前に「宝物トークン」を使用してマナプールにマナを補充しておく必要があります。
これは「黄金架のドラゴン」の能力である宝物トークンのマナ生成数を増やす能力が無くなる前にマナを出しておこうという戦術ですね。
「宝物トークン」は4つなので、計8つのマナが生成できます。
そして、「プリズマリの命令」が解決されたときにダメージを与える対象こそいなくなっているものの、「宝物トークン」が1つ生成されます。
つまり、8マナと宝物トークン1つが残るわけです。
ここで、8マナの内5つ使って、「黄金架のドラゴン」を唱えます。
(マナ3つと宝物トークンが1つ残っている)
すると、再び「宝物トークン」からは2マナ生成できるようになるので、マナに換算すると5マナ残っていることになります。
これを最初と比べると1マナ増えつつ、手札には「雷の頂点、ヴァドロック」と「伝承のドラッキス」が戻ってきています。
そして、当然使用した「非実体化」は墓地にありますし、「プリズマリの命令」も墓地にあるままです。
延々と1マナ増え続けるので、プレイヤーに直接ダメージを与えたりドローをして盤面を整えたりしていれば勝てるというわけですね。
無限ループに頼るだけじゃない

さて、無限ループの方法を紹介しましたが、必ずしも無限ループを決める必要はありません。
単純に「雷の頂点、ヴァドロック」や「伝承のドラッキス」の変容時能力でアドバンテージを確保することでも有利になれます。
特に無限ループにも組み込まれていた「プリズマリの命令」は能力が4つの内から選択できるので、状況に応じて対応しやすいのが強みです。
ただし、無限ループのややこしさも含めて扱う難易度は高めです。
私自身も今はまだ対人戦に持ち込まず、Bot相手に練習中……。
(Bot相手だと物足りなさもありますが……)
次のスタン落ちで使えなくなるカードが多いのも、ややネックですね。
アリーナで遊んでいる人の場合、わざわざワイルドカードを使用してまで組むデッキではないと思います。
とはいえ、無限ループが決まった時の爽快感には唯一無二の魅力があります。
この記事を読んで使ってみたいななんて思った人がいれば、著者として嬉しく思います。
デッキ
4 黄金架のドラゴン (KHM) 139
4 伝承のドラッキス (IKO) 194
4 雷の頂点、ヴァドロック (IKO) 214
4 表現の反復 (STX) 186
4 戦利品奪取 (KHM) 149
1 本質の散乱 (AKR) 60
2 火の予言 (IKO) 116
2 神秘の論争 (ELD) 58
3 プリズマリの命令 (STX) 214
1 セジーリの防護 (ZNR) 37
4 棘平原の危険 (ZNR) 166
4 非実体化 (M21) 82
4 連門の小道 (KHM) 260
4 島 (STX) 368
2 山 (STX) 372
4 針縁の小道 (ZNR) 263
4 ラウグリンのトライオーム (IKO) 251
4 河川滑りの小道 (ZNR) 264
1 否認 (ZNR) 71
まとめ
- ジェスカイ変容は無限ループを組み込んだデッキ
- とはいえ、無限ループだけに頼るわけじゃない
- 扱う難易度は割と高め
この記事は以上になります。